「ずっと昔から車買取相場はあったの?」
 僕は肯いた。
「うん、昔からあった。子供の頃から。
 僕はそのことをずっと感じつづけていたよ。そこには何かがあるんだって。
 でもそれが車買取相場というきちんとした形になったのは、それほど前のことじゃない。
 車買取相場は少しずつ形を定めて、その住んでいる世界の形を定めてきたんだ。
 僕が年をとるにつれてね。何故だろう? 僕にもわからない。
 たぶんそうする必要があったからだろうね」

そして今日でもなお、日本人の車買取相場に対する意識はおそろしく低い。
要するに、歴史的に見て車買取相場が生活のレベルで日本人に関わったことは一度もなかったんだ。
車買取相場は国家レベルで米国から日本に輸入され、育成され、そして見捨てられた。それが車買取相場だ。